【令和8年(2026年)対応】第一種電気工事士試験を完全攻略!概要・難易度・日程・合格へのロードマップ

試験対策ロードマップ

※第二種電気工事士ロードマップは↓でご紹介しています。

【令和8年(2026年)対応】第二種電気工事士試験を完全攻略!概要・難易度・日程・合格へのロードマップ

「二種を取ったから、次は一種に挑戦したい」 「ビルや工場の大きな現場でバリバリ働きたい!」 そう考えている方に向けて、第一種電気工事士試験の全体像を解説します。

二種とは異なる高圧の知識と、合格後に待ち受ける『実務経験』の壁。現役の視点から、最短で免状を手にするためのロードマップを公開します。

第一種電気工事士とは?(二種との決定的な違い)

「第二種電気工事士を取ったけれど、もっと大きな現場で活躍したい」 「電気のプロとして、さらに市場価値を高めたい」

そう考えたとき、次に目指すべき道が「第一種電気工事士」です。

名前に「一」と「二」がつくだけの差に思えるかもしれませんが、その実態は「扱える建物の規模」「プロとしての証明」において、決定的な違いがあります。

1.活躍の舞台が「家」から「街のインフラ」へ

一番の違いは、作業ができる「現場の規模」です。

  • 第二種電気工事士: 一般住宅や小規模な店舗など「一般用電気工作物」がメイン。
  • 第一種電気工事士: 二種の範囲に加え、最大電力500kW未満のビル、工場、大型商業施設など「自家用電気工作物」まで。

二種が「街の電気屋さん」としてのスキルだとすれば、一種は「都市のインフラを支えるスペシャリスト」としてのスキル。

大型施設のキュービクル(高圧受電設備)に触れられるのは、一種ホルダーだけの特権です。

2.「知識」だけでは手に入らないプロの証

ここが、二種の記事でも触れた「最大のハードル」であり、価値の源泉です。

  • 第二種: 試験に合格すれば、誰でも即座に免状が手に入ります。
  • 第一種: 試験に合格しても、原則3年以上の実務経験がないと免状(カード)が発行されません。

つまり、一種の免状を持っているということは、高度な試験を突破した「知識」だけでなく、現場で揉まれてきた「確かなキャリア」を国が証明しているということなのです。

3.受験者数に見る「希少価値」の差

二種は毎年約15万人以上が受験する「国民的資格」ですが、一種の受験者はその約3分の1である5万人前後にとどまります。

資格区分年間受験者数免状保有者の累計(目安)
第二種約15〜17万人約400万人以上
第一種約4〜5万人約100万人前後

受験資格と「免状交付」の注意点(実務経験の罠)

第一種電気工事士に挑戦する上で、絶対に知っておかなければならない事実があります。 それは、「試験に合格しただけでは、第一種電気工事士を名乗る(免状をもらう)ことはできない」ということです。

ここには、二種にはなかった「実務経験の罠」が潜んでいます。

1. 試験自体は「誰でも」受けられる

まず安心してください。二種と同様、試験の「受験」に関しては一切の制限がありません。

  • 年齢・学歴・職歴・国籍: すべて不問。
  • 二種の有無: 二種を持っていない状態で、いきなり一種から受験することも可能です。 (※ただし、二種の知識がないと一種の筆記はかなり厳しいですが…)

2. 免状交付には「3年以上の実務経験」が必須

最大の罠はここです。一種の試験に合格した後、正式な免状(資格証)を申請するためには、試験合格「前」または「後」に3年以上の実務経験があることが条件となります。

注意: 以前は5年必要でしたが、現在は法改正により一律「3年以上」に短縮されました。

3. その実務経験、カウントされますか?

実は、どんな電気作業でも「実務経験」として認められるわけではありません。ここを勘違いして「あとで免状がもらえない!」と嘆く人が後を絶ちません。

  • 認められる経験:
    • 500kW未満の自家用電気工作物(ビル・工場など)の設置・変更工事
    • 一般用電気工作物(住宅など)の電気工事
  • 認められない経験:
    • 電気機器の製造や修理
    • 軽微な工事(電圧600V以下で使用する差込み接続器の接続など)
    • 無資格で行った違法な電気工事

また1種の免状をもらうには「3年間の実務経験」といいましたが、「無資格で電気工事の実務経験を積むこと」は法律で禁止されています。

つまり、実質「第二種電気工事士」の資格が必要となります。

4. 合格後、免状がない期間はどうなる?

試験に合格してから実務経験が3年に達するまでの間は、「第一種電気工事士試験合格者」という扱いになります。 この期間は、一種としての独占業務(ビル・工場での作業)はできません。二種の免状を持っていれば、二種の範囲内で作業をしながら実務経験を積んでいくことになります。

試験の難易度と合格率(筆記・技能)

「第二種に受かったから、その勢いで一種もいけるだろう」と高を括っていると、思わぬ返り討ちに遭うのがこの試験の恐ろしさです。

合格率の数字だけを見ると二種と大きく変わらないように見えますが、その「中身」には明らかな差があります。

1. 合格率の推移と「受験者のレベル」

近年の第一種電気工事士試験の合格率は、おおよそ以下の通りです。

  • 筆記試験:40%〜50%前後
  • 技能試験:60%〜65%前後

ここで注目すべきは、受験者のほとんどが「すでに第二種を合格している精鋭」である点です。

二種では「とりあえず受けてみた」という層も多いですが、一種は実務を見据えたレベルの高い受験者が集まってこの合格率。つまり、問題自体の難易度は二種より数段高いことを示しています。

二種と同様、「一次突破者の半分が二次で落ちる」計算になるため、トータルの合格率は30%を切る狭き門となります。

2. 筆記試験:暗記では通用しない「理論」の壁

二種の筆記が「暗記と基本計算」だったのに対し、一種は一気に専門性が増します。

  • 高圧受電設備の知識: 二種にはなかった「キュービクル」内の機器や、高圧特有の絶縁・接地などの知識が必須になります。
  • 複雑な計算問題: 三相交流のベクトル計算など、数学的な理解が追いつかないと解けない問題が増えます。
  • 法令の深化: より広範囲で厳格な法令知識が求められます。

3. 技能試験:40分から60分へ、求められる「精密さ」

一種の技能試験は、時間が60分(二種は40分)に延びますが、その分やるべき作業量と難易度があがります。

第一種電気工事士の技能試験では、毎年1月に10問の候補問題が公表されます。

実際の試験問題は、以下のような配線図が出題されます。

※似たようなものが、あと9個あります。

「二種の13問より少ないから、少しは楽になるのかな?」 そう思った方は注意が必要です。実はこの「10問」には、一種ならではの厳しさが凝縮されています。

問題数は減るが、密度は数倍

  • 作業ボリュームの増加
    候補問題は減りますが、1問あたりの結線数や部材の加工量は二種より増えます。二種が「住宅の基本」なら、一種は「工場の制御や高圧受電」まで含んだ、非常に密度の濃い10問です。
  • 「10問すべて」が完璧で当たり前
    受験者のレベルが非常に高いため、本番では「10問のどれが出ても100%完成させられる」状態まで仕上げてくるライバルばかりです。問題数が少ない分、一問に対する習熟度が合否を分けます。
  • 試験時間は「60分」
    二種の40分から大幅に増えますが、実際にやってみると「60分でも足りない!」と感じるほど。(私もかなりギリギリでした。)

    特に一種特有の「KIP線(高圧絶縁電線)」の加工なども追加されるため、時間との戦いはよりシビアになります。

【令和8年(2026年)版】受験の申し込み方法(エントリーの進め方)・試験日程

試験の概要を理解したら、次はいよいよ申し込みです。電気工事士試験は「申し込み期間が非常に短い」のが最大の特徴です。

チャンスを逃さないよう、以下の手順を確認しておきましょう。

申し込みは「インターネット」が主流

現在は、試験を運営する「電気技術者試験センター」の公式サイトからインターネットで申し込むのが一般的です。(このあたりは第二種と同じです。)
ここでアカウント(マイページ)を作成して、登録する必要があります。

申し込みの3ステップ

  1. マイページの作成: 初めての方は、公式サイトでマイページを登録します。
  2. 受験料の支払い: クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込などが選べます。
  3. 顔写真のアップロード: スマホで撮影した写真でもOKですが、背景やサイズに指定があるため注意しましょう。

【重要】申し込み時期を逃さないで!

電気工事士試験は、試験日の約2ヶ月前に申し込みが締め切られます。ギリギリになって「○〇の準備を忘れた!」となると、少なくとも半年間は受験できないので、余裕をもって申し込みをしましょう。

以下は令和8年(2026年)の試験日程です。

試験区分【上期試験】【下期試験】
申込期間2/13(金) 〜 3/2(月)7/27(月) 〜 8/13(木)
学科試験(CBT方式)4/1(水) 〜 5/8(金)9/11(金) 〜 10/18(日)
学科試験(筆記方式)(実施なし)10/4(日)
技能試験7/4(土)11/21(土)
  • 【上期】学科試験:CBT方式のみ 紙での試験(筆記方式)は行われません。パソコンを使っての受験が必須となります。
  • 【下期】学科試験:CBT方式 または 筆記方式 下期については、従来通りマークシートでの「筆記方式」を選ぶことができます。

なぜ上期はCBTだけなの?と思いますが、試験を運営する試験センターの近年の傾向として、会場確保や採点の効率化のためにCBTへの移行が進んでいます。

特に一種は二種に比べて受験者が少ないため、上期はより効率的なCBTのみの設定になっています。

アドバイス

  • 「CBT方式」の予約はスピード勝負
    • 上期はCBT方式のみ、下期もCBT方式を選択可能ですが、人気の会場や週末の枠は申し込み開始直後に埋まりやすいため、エントリー開始日の手続きを強くおすすめします。
  • 実務経験の対象を確認しておく
    • 試験合格後の免状交付には3年以上の実務経験が必要ですが、軽微な工事(ヒューズの取り替えなど)や電気工作物の維持・管理業務(施工管理における計画や指示、監督は経験としてカウントできます)は実務経験に含まれないため、現在の仕事内容が該当するか事前にチェックしておきましょう。

まとめ

第一種電気工事士は、二種を突破した人が次に挑む、名実ともに「電気工事のスペシャリスト」としての証です。

二種よりも筆記試験の壁は厚く、技能試験では太く硬い電線に手こずるかもしれません。さらに「3年の実務経験」という長い道のりも待っています。しかし、その先にあるメリットは、努力を遥かに上回る価値があります。

  • 市場価値の圧倒的な向上:ビルや大型工場の現場を任される、代えのきかない存在になれる。
  • 確実な収入アップ:多くの企業で「資格手当」が数千円〜1万円単位で加算される。
  • 一生モノのキャリア:試験合格+実務経験という「二重の証明」が、あなたの信頼を裏打ちする。

「自分にはまだ早い」と足踏みする必要はありません。二種の知識が新鮮なうちに、まずは【令和8年度】の申し込みという最初の一歩を踏み出してみませんか?

その一歩が、数年後のあなたを「街の電気屋さん」から「都市を支えるエンジニア」へと変える大きな分岐点になるはずです。

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